税理士法人イースリーパートナーズ

MENU

トピックス

持株会社の活用②組織運営

2024.09.09 高槻事務所

 持株会社とは、その会社自体は事業を行わずに、他の会社(事業会社)の株式を所有する法人をいいます。

今回は、持株会社を利用した組織運営についてご紹介します。

 

 持株会社化(ホールディングカンパニー)された組織では、親会社は事業を行わず、
その傘下の各子会社が事業を行うことになります。
親会社は、子会社からの配当やコンサル料、ロイヤリティ、利息などが収入となります。
子会社は、一般的には事業セグメント、地域、ターゲットなどに応じて別会社として設立されることになります。

 

 持株会社化は、事業部制と比較して検討されることも多いでしょう。
事業部制は、あくまで一つの会社内で部門管理を行い、業績を把握する手法です。
その事業の数値を見る、という意味では持株会社化も事業部制も同じです。

 

 持株会社にするメリットとしては、次のようなものがあげられます。

 

①経営の分権化

 各会社で代表取締役を選任するので、経営の意思決定のすべてを一事業内で完結することができます。
各代表が経営責任を負う反面、自社の成長と成功のモチベーションが高まります。
 また、子会社ごとに活動が行えるため、取引先との契約を柔軟に行うことができます。

 

②リスク分散

 子会社ごとに免許・許可等を取得するので、万が一行政処分の対象となるような事態が発生した場合でも、
その会社以外の会社の営業活動には直接的な影響が及びにくくなります。

 

③専門性の発揮

 グループ全体の管理を親会社に任せることで、
子会社はその事業分野に特化した人材を代表に登用することができます。
各分野の競争力のアップに繋がります。

 

 反対に、事業部制を採用するメリットもあります。
例えば、何か事業を行う上で複数の分野に跨る場合、
他の部であっても一つの法人内であれば人や物の移動もスムーズに行えますので、
トレンドに対応した迅速な営業活動ができるでしょう。
 また、各事業部が小規模な場合には、子会社という形を取らない方が、
総務経理など間接部門を共有できるでしょう。

 

タグ一覧