給与と報酬の区分
2026.11.02
京都事務所
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税務上、「給与」と「報酬」は、契約書の名称だけではなく、実際の働き方などの実態によって
判断されます。給与は、雇用契約などに基づき、使用者の指揮命令の下で提供する労務の対価です。
月給、賞与、役員給与などがこれに該当し、所得税法上の「給与所得」となります。 一方、独立した
立場で委任契約や請負契約などに基づいて役務を提供する場合、その対価は一般に報酬として取り扱
われ、通常は事業所得または雑所得となります。税理士報酬、講演料、原稿料などが代表例です。
給与か報酬かは、契約名だけで決まるものではありません。この考え方は、最高裁昭和56年4月24日
判決でも示されています。同判決では、使用者の指揮命令の下で労務を提供しているか、空間的・時間
的な拘束を受けているかなどが重要な判断要素とされています。一方、自己の計算と危険において独立
して業務を行う場合には、事業所得に該当することになります。
また、令和7年6月9日の国税不服審判所裁決でも、請求人は業務委託による報酬であると主張しまし
たが、実際の契約関係や働き方などを総合的に判断した結果、給与所得に該当すると判断されています。
税務調査でも契約書だけでなく、実際の業務内容や働き方が確認されます。契約内容と実際の運用を一
致させておくことが重要です。
※本記事の内容は、掲載当時の法令・制度に基づいて記載しています。
