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時間外労働の上限規制(濱田)

2018.09.28 大阪事務所

 「働き方改革関連法案」が参院本会議で可決・成立しました。

今回はその中の大きな柱の1つである「長時間労働の是正」に向け、2019年4月1日(中小企業は2020年4月1日)より導入される「時間外労働の上限規制」を取り上げます。

 

 労働基準法では1日8時間、1週間40時間の法定労働時間を超える労働を禁止しています。しかし、これを超える労働を完全に禁止すると実体経済が回らなくなるという見地から、労働者の過半数を代表する者との書面による労使合意に基づく手続きを踏めば、時間外労働が適法に行えるようになります。これを36(サブロク)協定といいます。

36協定の中では、労使の合意に基づき、法定労働時間を超えて労働することができる時間(延長時間)を定め、これを超えて時間外労働させた場合は労働基準法違反として処罰されます。しかし、この延長時間について法的上限が存在しないため、労使の合意があれば、どんな長時間の延長時間でも定めることが可能になっているのが現状です。

 

 そこで、現行の時間外限度基準告示を法律に格上げし、罰則による強制力を持たせるとともに、従来、上限無く時間外労働が可能となっていた臨時的な特別の事情がある場合として労使が合意した場合であっても、上回ることのできない上限を設定したのが「時間外労働の上限規制」です。

時間外労働の上限は月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)に設定されました。

 

 これまでの雇用慣行に漫然と従い、36協定を超える労働や賃金不払い残業など違法な労働を行わせた場合、これまで以上に活発となった労働行政の取り締まりの対象となり、行政指導や、企業名公表、場合によっては刑事罰を受ける可能性もあります。

まずは、現在の自社の労務管理体制が現行の法令や裁判例に合致しているものか改めて確認することが大切です。