企業型DC
2023.09.01
高槻事務所
トレンドニュース
企業の退職年金制度は、従前は厚生年金基金が主流でしたが、現在は、確定給付型と
確定拠出型が主流になっています。
確定給付型…あらかじめ給付額を確定し、そのために必要な掛け金を企業が拠出する制度
です。年金資産は、一括して運用されて、運用のリスクは企業が負います。
確定拠出型…掛金を確定し、掛金とその運用益の合計額をもとに将来の給付額が決まる制
度です。掛金を企業が拠出する企業型確定拠出年金(企業型DC)と、掛金を従業員が拠出
する個人型確定拠出年金(iDeCo)があります。運用方法は従業員が選択します。また、
離職した場合には積み立てた年金資産は他の確定拠出年金に移管できます。
企業型DCのメリットは、運用成績による積立不足が発生しないため、費用の予測が容易な
ことです。支払額は全額損金となります。また、従業員は掛金上限の枠内であれば、事業主
の掛金に上乗せをする「マッチング拠出」を行うことが可能です。従業員は支払う掛金を所
得から控除することが可能ですので、掛金×税率分の税負担が減少します。運用益の期待も
もちろんですが、税負担が減ることで単に貯金するよりも資産形成に寄与します。
掛金の上限は55,000円/月(確定給付型の年金が無い場合)で、マッチング拠出の場合は従
業員の掛金可能額は事業主負担以下で、合計55,000円となります。