土地価格の「一物四価」とは
2020.09.25
大阪事務所
相続等の申告とコンサルティング
モノには必ず値段がついています。その値段に対して対価を支払う仕組みになっています。
土地もモノには変わりありませんので値段がついています。
しかしながら、土地は同じモノはありませんので、値段の付けに苦慮することになります。
土地の値段には「一物四価」といって、価格決定に関しての複数の目安が存在しています。
これらを参考にしながら土地は売買されていきます。
一物四価は「実勢価格」「公示地価」「固定資産税評価額」「路線価」が挙げられます。
1.実勢価格
土地を買いたい人と売りたい日が合意した売買価格のことを「実勢価格」と呼びます。あくまでも成約した場合に「実勢価格」が決定されるため、広告に掲載されているような売り出し価格は実勢価格となるわけではありません。売主が大幅に高額な価格を提示している可能性があるためです。実際の取引現場においては、周辺の取引事例等を参考にしながら、妥当な売り出し価格を算出していきます。
2.公示地価
一般の土地取引価格の指標となり、国土交通省が公表しています。全国で約2.3万地点の土地を毎年1月1日の更地としての価格を鑑定して3月下旬に発表されます。
3.固定資産税評価額
主に、固定資産税、不動産取得税、登録免許税の税額算出の基礎となります。3年おきの1月1日時点に価格が更新されます。評価の目安は公示地価の70%程度です。
4.路線価
主に、相続税と贈与税の土地評価に関する計算の基礎となります。毎年1月1日を基準日として、国税庁が7月上旬頃に発表します。評価の目安は公示地価の80%程度です。