資金繰りの重要性
2024.09.17
京都事務所
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事業や会社経営をする方にとって、悩みのタネになることが多いのが資金繰りです。
資金繰りとは、簡単に言うと「資金の流れを管理し、支払に困らないようお金を工面すること」です。
事業で利益が出ず赤字である場合はもちろん、利益が少額である場合などでも会社の手元キャッシュが
減少していくことはよくあります。黒字なのにキャッシュが減少する理由は、損益に表示されない支出
が生じているためです。例えば、借入金の返済、資産の購入などがそれに該当します。(償却資産は減価
償却により費用になりますが、一度に経費にはなるわけではないので、その分キャッシュの減少とは時
期的なズレが生じます)
ですので、会社のキャッシュを増やすためには、損益計算書の利益から借入金の返済等を差し引いて
なお、黒字になる程度に利益を出していく必要があります。(厳密には、収入・支出両方の面から、実際
のキャッシュの動きに近くなるように調整した上で考慮することが必要です)
資金繰りが重要なことを示す一例として、黒字倒産というものがあります。黒字なのになぜ倒産してし
まうのか不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、損益と実際のキャッシュ動きには時期的なズ
レがあることがほとんどです。信用取引(掛取引等)が一般的な現代では、単月で損益が黒字でも、売掛
金はまだ入金されておらず、キャッシュベースで見れば残高が減少していた、ということは多分にありま
す。これら資金繰りを改善する手段の一例としては、資金の流れを見直し、売掛金の回収サイトは短めに、
買掛金の支払サイトは遅めにできないか交渉することなどが挙げられます。今一度、財務の見直しを行い、
資金の流れを確認してみてはいかがでしょうか。