その他相続法改正
2020.04.15
大阪事務所
トレンドニュース
平成30年に相続法が改正され、随時施行されています。今回は前回に話題にあげた「配偶者居住権」以外の主な改正内容についてご紹介します。
1.自筆証書遺言の方式緩和
自筆証書遺言は添付する財産目録も含めすべて自書をする必要がありましたが、財産目録はパソコンで作成したものや通帳のコピーなど、自書によらない書面を添付することができるようになりました。
2.預貯金の払戻制度の新設
預貯金の遺産分割前の払戻しは、相続人全員の同意がない限り原則として認められませんでしたが、相続人全員の同意がなくても預貯金の仮払いを受けることができるようになりました。
3.法務局での自筆証書遺言の保管制度の新設
自筆証書遺言は自ら保管する必要があるため、紛失や改ざんなどをされる恐れがありました。改正により、自筆証書遺言を法務局で保管してもらうことにより、このようなリスクを回避することができるようになりました。
4.特別の寄与制度の新設
相続人以外の人が、被相続人の療養看護などをしたとしても遺産の分配にあずかることはできませんでした。改正により、無償で被相続人の療養看護に貢献し、被相続人の財産の維持増加に寄与をした場合、相続人に対して金銭を請求できるようになりました。