中小企業に退職金制度は必要か?
2023.12.16
高槻事務所
退職金制度は、法律で義務付けられてはおらず、導入は各会社の自由です。
自由であるからこそ、経営者の方は、自社で退職金制度を導入するか
迷うことも多いと思います。
退職金制度の導入を考えるには、退職金の性格や目的を知っておく必要があります。
1. 退職金の性格
退職金には大きく3つの性格があります。
①給料の後払い
②功労報奨金
③退職後の生活保障
そのため、次のように考える従業員には、退職金はメリットに感じにくいです。
・退職金準備をするなら、その分の給料を上げてほしい
・長く勤めず、転職を繰り返して、自分を磨いていきたい
・老後の資金は自分で積み立てるから大丈夫
2. 退職金制度の目的
退職金制度を導入する目的は、従業員に長く働いてもらうことです。
人材の流動性の高い業界で、経営者自身も従業員に長く勤めて
もらおうと考えていなければ、制度導入のメリットは少ないです。
退職金制度はないよりもあったほうが良いと思います。
しかし、制度導入には手間もかかります。従業員が退職金に大きなメリットを
感じなければ、手間に見合わない結果になってしまいます。自社の従業員が
どういう考え方なのか、また、どんな考えを持っている人材を採用したいのかを
しっかりと考えてから、退職金制度を検討しましょう。