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制度をうまく使った資産運用・資産形成・将来への積立

2023.11.27 高槻事務所

 「資産運用をしたいけどどうしたらいいですか」「貯金だけでなく運用をすべきか?」

という相談をよく受けます。

特に、事業が軌道にのって安定してきた経営者や個人事業主は、借入を繰上返済すべきか?

返済せずに投資に回すべきかという悩みが生じます。

 

唯一の正解はありません。事業の状況や会社、個人の資産の状況に応じて結論は変わると思いますが、

基本的な考え方は下記のようになると思います。

 

1. 事業をされているのであれば、事業の設備投資・人材の投資に回すのが第一

 本業でしっかり利益を出すのがお金を残す一番の近道です。「投資額に対するリターン」は自分、自分の会社、

自分の会社の従業員への投資が高くなる(はずです)。これ以上の投資が見込めない、今できる投資は一通りした、

というステージで投資商品を検討すべきでしょう。

 

2. 税制優遇のあるものを優先的に実施する

 NISAやiDecoなど、税制優遇のある商品をまず検討しましょう。

 ただし、税制優遇=リスクが低い、というわけではありません。

 NISAは運用益や売却時の値上がり益が非課税になる制度です。売却損が出た場合には

 繰越や相殺ができませんので、注意が必要です。

 iDecoは拠出時(掛金支払い時)に支払額が所得から控除できる制度です。

 ただし、運用している資金は60歳以降にしか受け取れません。

 

3. 借入金の金利よりも高い利回りを見込めるのであれば、投資するという考え方も

 借入金の金利が2%の場合、手元の余剰資金で繰上返済すれば、金利2%分のコストを節約することができます。

 反対に、2%超の運用益を見込めるのであれば、返済せずに運用商品の購入に充てる、

 というのもひとつの基準になります。

 ただし、この場合でも、本業の事業できちんと約定通りの返済をできるだけのキャッシュを

 生み出し続けることが必要です。

 難しい場合には換金して返済に回せるような投資商品を選択しておく必要があるでしょう。

 

4. 投資商品の種類とリスク

 値下がりのリスクはもちろんですが、現金化がなかなかできないリスクにも注意が必要です。

 上場株式、債券、不動産投資(現物、REIT)などは投資として比較的分かりやすいところでしょう。

 上場株式であれば現金化もしやすいですし、不動産でもマンションであれば比較的売却はスムーズにできるでしょう。

 また、オペレーティングリースやFX、仮想通貨なども商品として案内されることがあるかもしれません。

 オペレーティングリースは、基本的には課税の繰り延べを意図した節税商品ですし、FXや仮想通貨は運用というよりは

 ゲームに近いと考えおく方が良いように思います。

 

投資で資産を増やすことは、一定規模以上の資産をお持ちの方には必要な考え方ですが、

本業に支障が出てしまうと、何の意味もありません。上記の判断基準を基に無理のない範囲で実施

されるのが良いでしょう。

 

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