生前贈与加算の期間延長
2025.08.27
大阪事務所
相続税の計算をする上で、生前贈与加算というルールがあります。
相続・遺贈により財産を取得した人が生前に被相続人から贈与により財産を取得していれば、
その贈与財産が相続税の計算上加算されるというものですが、令和5年税制改正による改悪がありました。
従来は加算対象の贈与は相続開始前3年以内に限られていましたが、
令和6年以降の贈与から持ち戻される範囲が順次拡大していき、
最終的には7年までさかのぼって相続税の計算に取り込まれることになります。
具体的な範囲は以下の例を参照ください。
(相続開始日) → (加算対象となる贈与)
①令和7年9月1日 → 令和4年9月1日以降の贈与
②令和8年9月1日 → 令和5年9月1日以降の贈与
ここまでは従来通りですが、令和9年以降の贈与から次のようになります。
③令和9年9月1日 → 令和6年1月1日以降の贈与
④令和10年9月1日 → 令和6年1月1日以降の贈与
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⑤令和13年9月1日 → 令和6年9月1日以降の贈与
一応、経過措置として3年を超える範囲で加算される財産に対しては100万円の特別控除が新設されております。
上記例④の場合には、令和6年1月1日~令和7年8月31日までの贈与に関しては、
贈与財産から100万円を控除した金額が相続税に加算されることになります。
しかし、総額で100万円のため「焼け石に水」に過ぎないケースも多いでしょう。
一方、相続時精算課税を選択すれば令和6年以降の贈与には毎年110万円の基礎控除があります。
一度選択すると暦年贈与に戻れないなど様々なハードルはありますが、
相続対策としてより有効な選択肢になりつつあるのは間違いないでしょう。