事業計画の作り方
事業計画は通常作成義務はありません。活用する場面としては資金調達のため
金融機関等に提出することが挙げられます。
ですが利用機会がなかったとしても、事業計画を作成することで、会社の今後の経営指標の一つとなり、
将来会社がどう動くべきかを客観的に見ることができます。
今回はその事業計画をどのように作るかを説明していきます。
本来は企業の理念や事業内容、役員構成等を書くことになりますが、
今回は数字にまつわることを中心にお話したいと思います。
1.資金計画
金融機関への提出を考えている場合、借入金の資金用途を記載しましょう。
具体的には不動産や機材等の資産購入額+運転資金と、借入額+自己資金が一致するように記載します。
自己資金があると金融機関からの評価も高くなるので将来借入の予定がある場合は準備をしておきましょう。
運転資金は業種や規模によってさまざまですが、
概ね3カ月~半年間の売上がなくても継続できるような資金は持っておきたいです。
2.売上・利益計画
特に重要な箇所は、毎月どれくらいの売上を出していけば会社にお金が残るようになるかです。
まずは単月での収支予測を立ててみましょう。すでに開業している場合はある程度数字が分かっているため
作成しやすいと思いますが、開業前の場合は数字も予測しなくてはいけません。
ですが予測しやすい数字もあります。例えばテナントの家賃や従業員の給料や社会保険料、リースのような
毎月定額の支払いが挙げられます。売上や仕入れも大まかでいいので書いてみましょう。
同業者や税理士に相場を聞いてみるのが分かりやすいかもしれません。
単月の利益を求めたら翌月、翌々月というように予測を立てていきます。
賞与のように大きな出費があることが分かる場合はそれも織り込みましょう。
これで毎月どれくらいの売上を出せば会社として利益が出るかということが分かってきます。
3.キャッシュフロー予測
上記で求めた利益がプラスであっても、借入金やローンの返済合計を下回ればお金は増えるどころか減り続けます。
利益予測を立てたら借入予定の資金の返済や資産の購入額をその下に記載して計算してみましょう。
最終の数字がマイナスになった場合、黒字でもお金が出て行ってしまうことになります。
売上見込みをもっと上げるべきか、削減できそうな経費はないかもう一度見てみましょう。
4.振り返り
せっかく計画書を作成したので、その後も活用していきましょう。当初予測した売上や経費と実際の売上、
経費を比べてみると、大きく数字が乖離していた箇所が分かるようになります。
今後の経営改善の参考にもなるので、その原因を考えてみましょう。
文字だけでは分かりづらい箇所もあるので、簡単な計画書のサンプルを添付しておきますのでご参考ください。