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自宅の相続税評価「小規模宅地等の特例」

2021.08.23 高槻事務所

 相続税の基礎控除が減額されてから数年経ちました。そんな環境変化後に多くなってきたケースとして、

『自宅と預金が幾ばくかしかないのに相続税の申告をしないといけないの!?』といったものがあります。

 

 通常相続税の申告というものはたくさんの資産を持っている人が対象で、我が家には関係ないね、

と思っておられる方が多いのですが、基礎控除が切り下げられたことで『我が家にも関係ある』

といったパターンとしてこのような例があります。

 

例)所有資産:自宅の土地建物・預貯金等が2,000万円

  家族構成:亡くなった父 母 子供1人

 

 この例の場合を見てみましょう。

 

 高槻市の場合、駅前の超一等地は別とすると、住宅地の場合路線価はおおよそ15万円くらいでしょうか

(もちろん地域によって差があるので今回はこの金額で考えます)。

 

 自宅の土地が30坪≒100㎡としますと、100×15万円=1,500万円の評価となります。

建物は固定資産税の評価額となるのですが、ここでは1,000万円と考えます。

 これに預貯金を合計すると、相続税の対象となる資産額は、4,500万円となります。

 

 この家族の場合、基礎控除は3,000万円+600万円×2人=4,200万円となりますので、資産の額が控除額を

オーバしてしまい、相続税を納税しなければいけないという事になります。

 

 こういった場合に登場するのが『小規模宅地等の特例』です。この特例は、簡単に言うと、『自宅に関しては

一定の要件を満たすと330㎡までは80%減額しても良い』という制度です。

 

 この制度を適用したとすると、相続する財産の評価額は、土地:300万円(80%減後)となるので

合計で3,300万円となり、基礎控除の4,200万円以下となるので相続税は0円です。

 

 ただし、この『小規模宅地等の特例』を使おうとすると、申告書を提出することが条件ですので、0円だから

申告しなくてよいとほったらかしにせず、申告を行いましょう。

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