特定居住用小規模宅地等の特例
2020.10.02
大阪事務所
相続等の申告とコンサルティング
相続が発生した際に課税対象となる大きな財産の一つとして土地が挙げられます。
今回は土地の相続税額の計算時に使用する「小規模宅地等の特例」についてお話しします。
被相続人、つまり亡くなられた方が持っていた土地について、一点の条件のもとに税額の計算上最大80%を差引く、というものです。
では一定の要件とは何なのでしょう?
対象のイメージとしては、相続人が生活する上で必要な土地のことで、居住家屋の存する土地部分や、不動産貸付業などに使っていた土地のことです。
一般的に適用されるものは特定居住用宅地等です。
特定居住用宅地等であれば、被相続人が居住していた宅地で
1.被相続人の配偶者
2.同居親族で相続開始時から相続税の申告期限まで引継ぎその家に居住し、その宅地を相続税の申告期限まで保有している者
が相続する場合
または、被相続人と生計を一にする被相続人の親族が居住に使っており
1.被相続人の配偶者
2.被相続人の生計同一の親族で、相続開始直前から相続税の申告期限まで引き続きその家に住み、宅地を申告期限まで保有しているもの
であれば、330㎡までの部分を80%減額することが出来ます。
別居親族が利用できる特例として「家なき子特例」というものもあります。
条件は
1.被相続人に配偶者がおらず、同居の法定相続人もおらず
2.相続開始前3年以内に日本国内で自己、配偶者又は自己の三親等内の親族等が所有する家屋に居住したことがなく
3.相続開始時に自己の居住している家屋を過去に所有していたことがなく
4.申告期限まで相続した宅地を保有している
場合に、330㎡までの部分を80%減額することが出来ます。