事業承継時の『内覧会』はやるべきか
以前は珍しかった内覧会も、今は新規開業の際にはほとんどの医院で開催されるようになりました。
今回は事業承継時に内覧会をやる場合の注意点やポイントについてお伝えします。
<マーケティング目線>
内覧会は、チラシや広告を出せる数少ないチャンスです。
地域の方に知ってもらえる良い機会ですので、折込チラシやポスティングは、診療圏と想定するエリアだけでなく車での来院が想定されるエリアにも広げてもよいでしょう。
既存の患者さんにも案内をお送りし、ご家族の来院に繋げたいところです。
<スタッフ・医院運営目線>
内覧会に向けて皆で協力する良い機会になります。昔からいるメンバーも、内覧会を行うことで新鮮な気持ちでリスタートすることができます。
特に、事業承継を機に院長を交代する場合には、新たなチームとしてまとまる良いチャンスでしょう。
また、準備や役割分担を通して、スタッフそれぞれの良いところや得意なことが見えてきます。
今後、どのようなスタッフを採用したいか、どのように育ってほしいか考えるきっかけになると思います。
<経営目線>
内覧会業者に依頼する場合は、ある程度まとまった金額が必要になります。
自院ですべてを用意することは可能かもしれませんが、時間や精度を考えると、専門業者に依頼する方が費用対効果は高いでしょう。
来院された方に全力で対応できるように、集客に関しては外注しても良いと思われます。
<事業承継時の内覧会の注意点>
できれば、親(前院長)も参加し、既存の患者さんが来院された場合には承継のごあいさつをするのがよいでしょう。
事業承継時に限らず、身内へのお披露目へと捉えられると、新規の患者さんは落ち着いて内覧したり話を聞きづらくなります。関係者や友人知人を呼ぶ際は、患者さんとは別の日程を設けて来院してもらう方が、ゆっくりと話もしやすいでしょう。