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事業承継(第三者承継)の成功事例

2022.04.04
開業中の方 事業承継でお困りの方

今回は第三者承継の成功事例を紹介いたします。

第三者承継のなかにも、①知り合いに承継 ②勤務ドクターを後継者として育ててから承継 ③全くの赤の他人に承継 の3パターンが考えられますが、今回はその②のケースです。

ドクターを雇っている場合は、将来における事業承継の後継者候補とも考えられますので、そういった目線でドクターを育てていくのも1つだと思います。今回は後継者側からみたポイントをまとめてみました。

 

【成功事例】

<概要>

複数分院のある医療法人で、理事長60代、承継者30代

承継者は分院開設時から分院長として就任し。理事長からその分院の承継の打診あり

医院はショッピングモール内にある

 

<問題点・課題>

 ・売買金額については、理事長との関係性を考えて交渉の余地なし

 ・資金調達ができるかどうか

(内装・什器備品・予約システム・テナント保証金・営業権等 合計約数千万円)

 ・テナントビルの老朽化

 

<事業承継に向けての対応策>

 ・承継の話が出てから、将来引き継ぐことを想定して診療以外のあらゆる業務を担当

  (経営・人事労務など)

 ・承継に備えて堅実に貯金

 ・必要金額がわかり次第、銀行や専門家に事前相談

 ・テナント会社へ閉店予定有無を確認

 

<顛末・ポイント>

 ・医院名もホームページもそのまま引き継いだため、患者さんから見れば違和感なく受診が続けられた

 ・専門家に相談し、銀行交渉等をしてもらったので満額融資が受けられた

 ・理事長との関係性を考慮して、あえて第三者を介入させなかったため、特にトラブルもなく進められた