地積規模の大きな宅地とは、三大都市圏においては500㎡以上、三大都市圏以外の地域のおいては1,000㎡以上の地積の宅地をいいます。

地積規模の大きな宅地の評価とは、普通商業・併用住宅地区及び普通住宅地区などの一定の地域の所在する土地の相続税評価額を減価することをいいます。

面積が500㎡以上であることなど、適用するための要件が明確となり判定が容易になっている一方で、面積が1㎡でも足りなければ適用できないので注意が必要です。

　では、複数の者の共有されている宅地の場合、地積規模の要件を満たすかどうかは、どのように判定するのでしょうか？

共有者の持分に応じて判定するではなく、それを判定する「前」の共有地全体の地積により地積規模を判定します。

　例えば、三大都市圏に所在する地積800㎡の宅地をＡ、Ｂが持分2分の1ずつで共有している場合を考えてみましょう。

持分に応じて按分した地積は400㎡となりますが、持分に応じて按分する前の共有地全体の地積は800㎡となります。したがって、三大都市圏における500㎡以上という地積規模の要件を満たす宅地に該当するといえます。