相続人のうちに兄弟姉妹、祖父母、孫養子、甥姪、代襲相続人以外の孫、法定相続人以外の人がいる場合、従来の計算方法で計算した相続税額に2割が加算された金額が納税額となります。

これは亡くなった方と血縁関係の疎い方や全く血縁関係のない方が相続人である場合には、遺産取得の偶然性が高いことや、意図的に孫に遺贈し相続税の課税を一回免れようとする場合に、多くの負担を求めることが合理的であることとされているためです。

なお、孫養子に相続させるケースなど、相続税が2割加算されたとしても、2回の相続を経た場合の相続税納税額の合計額に比べて、2割加算がされたとしても1度で納める相続税の方が少なくなるケースもあることから、2割加算を承知のうえで、節税対策として孫との養子縁組をすることも度々あります。ただし、これらの判断は遺産の額や相続時の節税方法などで異なり、将来の不確定要素も多く含んだうえでの比較となるため、節税効果が確約されるものではなく、かえって税額が増えてしまうこともあるため注意しましょう。