生前贈与
2020.03.18
相続対策
「生前贈与」とは正式な法律用語ではありませんが、一般的には「相続を見据えて節税の意味も込めた事前の贈与」といった意味合いで使用されていることが多いかと思います。
年間110万円までは贈与税が非課税という事で、親から子へ、祖父から孫へと贈与するといった方法が最もポピュラーなものですが、多額の財産があり、相続税の税率が高いと見込まれる方に関しては、相続税の税率未満の贈与税であれば、贈与税を支払ってでも事前に贈与する事で節税になるといったケースもあります。
◆注意点
相続などにより財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内(死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)に贈与を受けた財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。 また、その加算された財産の価額に対応する贈与税の額は、加算された人の相続税の計算上控除されることになります。
要は、3年以内の贈与は無かったものとして、支払った贈与税は相続税の先払いだったとして考えますよという事です。
この規定に該当してしまうと3年間の節税効果も無かったことになるので注意が必要です。