国外の相続人や相続財産
2019.04.01
相続手続
相続税
海外に居住している者の相続税
日本の相続税は最高税率55%と、世界の中でも非常に高くなっています。一方、世界には相続税がない国もたくさんあり、特に近年、日本の富裕層の中には、日本の相続税から逃れようと、相続税のないシンガポールやマレーシアへ移住する人が出てきています。
では、海外に居住すれば、日本の相続税はかからないのでしょうか?
まず、はじめに検討すべきことは、「相続財産が国内にあるか、海外にあるか」です。日本国内にある財産については、日本人であろうが外国人であろうが、問答無用で日本の相続税が課税されることになります。一方、海外にある相続財産については、被相続人及び相続人の国籍・住んでいる場所などによって課税関係が変わります。
まとめると、下の表のようになります。
簡単にいえば、被相続人・相続人ともに海外移住して10年を経過していれば、海外にある財産については、日本の相続税は課税されません。(日本国内の財産には課税されます)
ですので、単純に海外移住をすれば日本の相続税から完全に解放されるというわけではありませんのでご注意ください。