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患者からのクレームと対策について

2021.10.04
開業中の方

 

顧客対応がある業界ではどうしても顧客からのお叱りは避けては通れないもので、歯科医であっても同様です。

 

クレーム対策は①普段からの教育②実際に発生した際の対応 の二つに分けられます。

 

クレームが起こらないように、普段から懇切丁寧な接客を心掛けるようにスタッフ教育を行うことが一番の対策といえます。

 

それでも発生する患者とのトラブルについては、医院内でトラブル発生時の対応マニュアルを作成しておくことが望ましいでしょう。

 

治療に関してのトラブルであれば治療担当の先生と患者とのコミュニケーション不足があったという事になります。

ですから、患者と治療担当の先生がどのようなやり取りをして、患者がどこに不満を持ったのかという事を確認した上で、懇切丁寧な対応を行う事が重要になります。

経緯をまとめ、事例としてまとめておけば後日のクレーム発生への対策になるでしょう。

 

また、金銭トラブルにも注意が必要です。

治療を終えた段階で安心しているために、治療費の支払いの際には注意力が落ちており、お釣りの確認などが疎かになる方もおられるかと思います。

 

後からお釣りがあっていない、とトラブルにならないようにするためにも、料金を受け取った時の金額確認は患者の目の前で声に出して数え、お釣りを返却する際も同様にするのが望ましいでしょう。

受付と患者で授受する金額を共有し、ダブルチェックを行ったのと同様の結果になるため後日のクレームは避けることが可能です。

 

金銭トラブルでいうと、矯正やひどい虫歯などの場合は治療に時間がかかるのと比例して治療費もかかります。

 

患者によっては治したい、という意思が先行してしまい、治療途中で想定(期間・金額)と違う、という部分からクレームになりかねません。

 

その為、口頭で期間や総額治療費の見積もりを説明するだけではなく、実際に紙面を交付して治療に対して真摯にとらえてもらうとともに、相談来院当日の契約は避けるべきと言えるでしょう。

 

紙面での見積金額、治療期間を一旦冷静にとらえてもらい、それでも治療に踏み切る場合には患者も納得して治療に臨まれるはずですので、トラブルにはつながりにくくなります。