スタッフのマイカー通勤
今回は、スタッフがマイカー通勤をする際の注意点をお伝えします。
①交通費の支給
従業員の通勤費を、給与とは別に支給している医院が多いかと思います。
自動車で通勤する場合に、いくら交通費を支給するかは医院の自由です。ガソリン代や距離に応じて支給する医院もあります。ただし、所得税では自動車の通勤費が非課税になる上限が決められています。
ですので、実際にはこの金額を元に支給している医院が多いでしょう。
マイカーなどで通勤している人の非課税となる1か月当たりの限度額の表
②駐車場について
医院の敷地内に駐車場が無かったり、患者さん用に確保しておくため、近隣の駐車場を借りることも多いでしょう。基本的には、特定の従業員が使用する駐車場を借りて貸与した場合には、給与に該当すると考えられています。通勤に必要な経費であっても、電車やバスと違い非課税になりませんので、ご注意下さい。
スタッフの駐車場を借りる場合には、特に誰がどこに停めると決めずに共同で利用するようにしておくのが良いでしょう。
③自動車保険の加入について
従業員が自動車で通勤する場合には、その自動車がきちんと自動車保険に加入しているか確認しておきましょう。あくまで自動車は従業員個人が所有するものですので、万が一の事故の際も従業員個人が相手方に賠償する必要があります。医院が賠償責任を負うことは、通常無いでしょう。
ただし、駐車場等で患者さんの車にぶつけてしまったり、医院の構築物にあててしまうことも考えられます。また、医院外であっても近隣の住民の方と賠償するしない等でトラブルになるのは避けたいところです。
自動車で通勤するスタッフについては、自動車の任意保険は加入必須とし、対人対物の賠償金額も一定額以上と決めておいた方が良いでしょう。
なお、通勤に使う車については、車両代はもちろん、ガソリン・自動車保険などは個人で負担するのが一般的です。医院からは距離に応じた①の通勤費を支給すれば良く、保険代等は負担する必要はないでしょう。