回転率を上げるために
私の担当先の歯科医院では、「来院した理由」と「キャンセル理由」を毎月集計しています。
データを拝見させていただくと、
「来院した理由」で一番多いものは「歩いていて看板が目に入ったから」で、
「キャンセル理由」で一番多い理由は「無断キャンセル」でした。
全く同じまではならなくても、概ねどの医院も似たような結果になるのではないでしょうか。
特に無断キャンセルによる予約枠の突然の空きは回転率を悪くする原因になります。
新患を増やしつつ、診療枠の空きを埋めていくために他の先生がどのようなことを行っているかを今回集めてみました。
・予約の患者へ事前の連絡を行う
無断キャンセルをできるだけ減らすには、診療日を患者に強く認識させることが必要です。確認の連絡を前日か2日前におこなっておきましょう。
その際に予約確認であることを意識しすぎるとかえって気後れしてしまう可能性があるので、なるべく柔らかい表現を心がけましょう。
確認方法としては電話が一般的ですが、SMS(ショートメッセージ)に送る医院もあるようです。
最近では費用が掛かりますが、LINEを使った自動予約確認システムもあります。
・ユニットや衛生士の増やしすぎに注意する
ある程度枠が埋まってくると、新しくユニットか人員を増やす流れになるでしょう。
その際費用に見合った患者数でないと、せっかく回転率がよくなってもお金がどんどん出ていくことになります。
ここではレセプト1枚当たりの点数が約1300点と仮定した場合を考えてみます。
例えば月収25万の衛生士1人を増やす場合、月20枚以上のレセプト枚数の増加で黒字になります。
採用当初は難しくても将来的にはこの程度の増患を見込む必要があるということは感覚的に覚えておいた方が良いでしょう。
また、300万円のユニットを購入する場合は約230枚でユニット分の元が取れる計算になります。
ユニットを増やしてもあまり増患できないと、資金回収が長くなり負担も続きます。
いずれにしても計画的に拡張を行っていきましょう。