税理士と会計士の違い
開業のお手伝いをさせて頂く際に、「税理士と会計士って何が違うの?」「会計士の方が税理士よりエライんやろ?」と聞かれることがあります。
今回は、税理士と会計士の資格の違い、業務範囲の違い、歯科医院の院長にとって何がどう違うかをお伝えさせて頂きます。
税理士とは…
税金の相談や申告書を作成するのが本来の業務です。院長(納税者)の代理で計算を行ったり、税務調査に対応します。納税者から報酬をもらい、納税者の利益のために働いています。
税務署の職員と混同されることがありますが、税務署は納税者から提出された申告の調査を行ったり税金を徴収するのが仕事ですので、概ね反対の立場ということになります。
会計士とは…「公認会計士」というのが正式名称で、本来の業務は企業の監査を行うのが仕事です。
企業(会社)が株主のために作成した決算書や書類が正しいかどうかを監査(チェック)するのが仕事になります。企業から報酬をもらいますが、企業をチェックする立場になります。上場準備を行う企業の顧問として会社と一緒に内部統制管理を行う仕事もあります。
歯科医院にとっての税理士、会計士
歯科医院の院長が通常依頼する仕事としては、税金の申告である税理士業務です。
ではそれを行うのは税理士だけか?というとそういう訳ではありません。
公認会計士と税理士は、試験自体は違う資格なのですが、公認会計士に合格すれば、税理士の登録もすることができます。会計士に受かれば税理士も付いてくる、これが会計士の方がエライと言われたりする理由です(実際、公認会計士の試験は超難関です)。
ちなみに、弁護士も、税理士として登録して税務の業務を行うことが可能です。
院長が相談したい内容は、税金のことだけではなないでしょう。実際我々が受ける相談もほとんどが医院の運営のこと、スタッフに関すること、リタイヤや老後資金など多岐にわたります。資格が何かに関わらず、税金の計算はもちろん、医院経営の相談にのってくれるパートナーを探すのが良いでしょう。
なお、税理士でないものが税務の相談や申告を行うことはできません。税務調査の立ち合い等の際にも支障がでますので、ご注意下さい。