社会保険加入のメリット・デメリット
2019.11.01
開業中の方
歯科医院の求人で「社保完備(社会保険完備)」というのを目にすることも多いかと思います。
社保完備とは一般的に、雇用保険・労働保険・健康保険・厚生年金に加入していることを指しますが、大半の医院で雇用保険・労働保険には加入していると思いますので、健康保険・厚生年金に加入しているかどうかがポイントになります。
健康保険・厚生年金は、全ての医療法人または個人事業のうちスタッフが5名以上であれば加入義務があり、スタッフが5名未満の個人事業でも、任意で加入することが可能です。
では、任意で加入を検討する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
メリットとしては、冒頭でも書いたように求人の際、「社保完備」と記載することができます。多くの求人サイトでは、社保完備か否かを絞り込み条件として設定できますので、完備していない医院に比べ人材確保の面で有利になります。また、福利厚生が手厚くなることで、医院の定着率アップにもつながります。
一方デメリットは、スタッフの健康保険・厚生年金の半分を事業主が負担することになりますので経費面の負担があります。例えば、給料が20万円のスタッフの場合、月々約3万円を事業主が負担することになります。スタッフの人数が多ければ、それに比例して事業主負担も大きくなりますので、医院の経営に少なからず影響が出るかと思います。
任意加入を検討されている先生は、社労士や税理士に相談し、メリット・デメリットを考慮したうえで、慎重に検討するようにしましょう。