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事業承継と退職金

2026.04.06
開業中の方 事業承継でお困りの方

〇個人事業主と退職金

個人事業主の場合、自分自身に退職金を経費として出すことは認められません。また、配偶者など青色専従者に対しても同様に退職金を経費として出すことができません。ただし、医院用として使用している預金にある残高は事業承継後も先生のものですので、自由に使うことができます。また、小規模企業共済に加入している場合は、事業承継時に廃業という扱いになるため、廃業手続きをすることで、今まで積み立てた共済金を退職金として受け取ることができます。そのため、個人事業主として引退後の生活資金を確保する場合は、小規模企業共済に加入するのが良いでしょう。

 

〇医療法人と退職金

医療法人の理事長として医療法人を家族や第三者に承継する場合、理事長を退任した際に医療法人から退職金を経費として出すことができます。同じように配偶者が理事を退任する場合も経費として退職金を出すことができます。ただし、医療法人で使用している通帳の残高は法人のものになりますので、自由に使うことはできません。医療法人からの退職金の金額も自由に決められるわけではなく、直近の役員報酬の金額や勤続年数を用いて計算された適正な金額から高すぎると、経費として認められない可能性があります。

 

このように個人事業主と医療法人とで取り扱いが変わります。引退後の生活資金を確保するために、早いうちから準備をしていきましょう。