スタッフルームを別で借りるメリット・デメリット・注意点
開業時の工事の際には、将来チェアを増設できるように、カウンセリングルームやスタッフルームにも配管しておくケースが多いかと思います。
アポイントが埋まってきて、資金にも余力ができた際には、増設して診療する患者さんの人数を増やしていくのが一般的です。
では、仮にスタッフルーム、院長室、カウンセリングルームに配管がしてあった場合に、どこを最初に潰してチェアを設置すべきでしょうか。また、その際の注意点は何でしょうか。
まず、最初に増台に使われるのが多いのが、カウンセリングルームです。
チェアの空きスペースをカウンセリングのスペースとして一時的に使っているような場合にはあまり支障がないでしょう。
一方、個室のカウンセリングルームで自費の治療計画の相談や提案をしている場合には、廃止できないことや配管がそもそもされていないことも多いでしょう。
次に院長室ですが、チェア設置の際には、院内で縮小移転したり別で部屋を借りることで対応することが多いように思います。
院長室は、仮眠を取ったり頻繁に勉強会等を開くのであれば別で賃貸マンション等を借りるメリットはあると思いますが、基本的には家賃以上のメリットを出すのは難しいように思います。
最後に、スタッフルームですが、チェアの増設に伴いスタッフルームを外に借りるケースが一般的によく見られました。
特に、患者さんが増えてきている=スタッフ数も増えてきているので、ロッカースペースのみに縮小したり、廃止することは難しく近くの賃貸マンションやアパートを借りるケースが多いでしょう。
勉強会を開催したり、スタッフルームの備品や環境を整えることで福利厚生の充実をアピールすることもできますし、面接などもスタッフルームであれば落ち着いて実施することが可能です。
とはいえ、最近のコロナ禍やスタッフの昼休みの過ごし方も年々変化してきており、大きなスタッフルームは必ずしも必要では無くなってきていると感じることもあります。
チェアサイドや待ち合い、院内のスペースをうまく使って個人ごとに休憩している医院も増えてきたように思います。
別でスタッフルームを借りていた医院が部屋を引き払った例もあります。
診療の終了時間を繰り上げて、以前より昼休みの時間が短くなっている医院が増えてきているのも、理由のひとつでしょう。
別でスタッフルームを借りる場合には、
・距離が遠すぎて実質的な休憩時間が短くなり過ぎないか
・洗濯機は医院内に置けるように設計しておく
・実際に使用している時間は短いので、高額な家賃を払う場合は割高感がある
ことに注意しましょう。