経営お役立ち情報 column

チェア増設のタイミング

2022.10.03
開業中の方

 診療報酬の増加を目指すためには、チェアの増設が必要です。

チェアは決して安い買い物ではありませんし、なかなか増設のタイミングが定まらない先生も多いのではないでしょうか。

1ヶ月あたりのキャッシュフローの観点から、チェア増設のタイミングを考えてみましょう。

 

 チェアの増設の費用はチェア本体と周辺備品で合計400万円くらいとします。

融資を受けて、5年間で返済すると考えた場合には、1ヶ月の返済額は約67,000円です。

また、大阪府のレセプト平均が約1,400点ですので、1人1ヶ月に2回診療するとして、1回の診療で700点(=7,000円)の報酬と考えます。

 

 1ヶ月の返済額67,000円を上回る診療報酬を1ヶ月で増やすことができるなら、チェアを増設しても、キャッシュフローがプラスとなります。

今回の場合ですと、1ヶ月で約10人(67,000円÷7,000円)増患するならば、プラスと考えることができます。

例えば、「平日はまだまだアポに空きがあるけど、チェアを増設すれば土曜日は3人くらい増患できる」といったケースでは、1ヶ月で10人以上の増患が見込めるため、チェアの増設を考えて良いと言えるでしょう。

 

 既に先生の手がいっぱいで増設だけでは診療を増やせない場合には、チェアの増設に併せてDrやDHの採用も考える必要があります。その際には、DrやDHの給料も考慮しなければいけないので注意して下さい。

 

 チェアの増設がしにくい内装の場合、チェア増設時に工事費用が多くかかってしまいます。開業の時点で、増設を見据えた設計にしておくことが望ましいでしょう。