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新規開業と社会保険

2021.10.18
開業をお考えの方

歯科医院を開業する場合には、スタッフの社会保険への加入について考えなければいけません。

社会保険とは「健康保険」「年金保険」「労働保険」の総称です。

さらに労働保険は「労災保険」と「雇用保険」に分かれます。これらの社会保険について見ていきましょう。

 

1.健康保険

 スタッフの健康保険は「国民健康保険(市町村国保)」と「歯科医師国保」のふたつから選択することができます。

保険料ですが、国民健康保険は前年の収入に応じて決まり、歯科医師国保は収入に関係なく一定額となります。

どちらの保険も保険料は医院が負担する必要はなく、基本的にはスタッフがご自身で負担することになります。

歯科医師国保については、福利厚生のひとつとして、保険料の半額を任意で負担している医院もあります。

加入手続きですが、国民健康保険はスタッフ自身が各市役所で行い、歯科医師国保は医院が歯科医師国保へ手続きすることになります。

 

2.年金保険

 スタッフは国民年金保険に加入します。

加入手続きは国民健康保険と同じく、スタッフ自身が各市役所で行います。医院が負担する保険料はありません。

 

3.労働保険

 「労災保険」はスタッフの勤務中のケガ等に対する保険、「雇用保険」はスタッフの失業に対する保険です。

保険料は次のようになっています。

 〇労災保険

  →医院が全額負担 … 給与支給額の0.3%

 〇雇用保険

  →医院負担額 … 給与支給額の0.6%

  →スタッフ負担額 … 給与支給額の0.3%

手続きですが、どちらも医院が行います。労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークを通じて行います。

 

 以上が開業時に考えるべき社会保険についてです。

スタッフが5人以上となった場合には、健康保険は「協会けんぽの健康保険」、年金保険は「厚生年金」に加入する必要があります。

これらは、医院が保険料を半額負担することになります(健康保険は歯科医師国保に残ることも可)。

また、スタッフが5人未満であっても、協会けんぽ及び厚生年金に加入することは可能です。厚生年金加入を福利厚生として活用するのもひとつの手でしょう。

 

働いてもらうスタッフの収入状況、競合する医院や近隣の医院のスタッフ募集要項などを考慮しながら、医院に最も適した社会保険を選択しましょう。