歯科医院新規開業事例 ~成功開業医アンケート~
今回は開業医の先生方に開業当時のことのアンケートをとってみましたので、その一部を紹介いたします。
Q1:開業を考えたタイミングは?
→A: 29歳。そろそろ自分の医院を持ちたいと思ったから。
開業について色々調べだしたのは開業2年半ぐらい前で、具体的に開業準備を進めだしたのは1年半ぐらい前。
Q2:開業地を選んだポイントは?
→A: もともと勤務している病院の同じ町内で開業を予定していた。
町内に物件が4件だけしかなく、その中で一番築年数が新しかったことと、駅・バス停から近いこと。大家さんが老人ホームも経営しており、訪問診療の可能性もあった。
Q3:開業までの準備で苦労したことは?
→A①:開業地の選定。
あるコンサルティング会社の開業コンサルティングソフトみたいなのがあって、「人口3,000人の町で、最寄駅の1日の乗降数が47人、歯科医院がすでに3件あり」という条件で入れると、そのソフトの予想は1日の患者数が7名だった。
データ収集も重要だし、それだけではなく実際に状況を目で見てみることも重要。
→A②:開業2週間前まで働いていて、働きながらなのであまり時間を割く余裕がなく、限られた時間の中で建築、設備、機材の相談、契約、内装の確認、スタッフの募集をするのは大変だった。
→A③:想定外の支出。
実際工事を始めたら追加工事が必要だったり、機器も当初の予定よりグレードアップするだけでかなりの予算アップとなった。細かい話をすれば、内装の床や壁紙を少しいいものにしようとすると、すればするだけどんどん支出は多くなる。
Q4:内覧会で工夫したことは?
→A:来場者にアイスクリームを振舞った。
内覧会業者に頼まず、知り合いや機器メーカー等の協力をお願いしてコストを抑えた。しかし目玉がないといけないと思い、たまたま知り合いにアイスクリーム業者がいたのでお願いしたらうまくいった。
Q5:開業直後、苦労したことは?
→A:シミュレーションソフトの計算でも患者数が1日8名で、最初からそんなに患者さんは来ないと思っていたので、チェア2台、スタッフ3名で始めたが、予想以上の患者さんの多さでチェアがうまくまわらなかった。そのためスタッフにもあれこれ言ってしまい、開業2か月後に衛生士が1名退職してしまった。
Q6:開業時にこうしておけば良かったと思うこと
→A①:スタッフ獲得に関しては、もっと知り合いなど開業前から色々声をかけ引き抜いておけばよかった。
→A②:スタッフに関して、ほぼフルタイム正社員でそろえたが、開業当初は特に人件費負担がきつかった。パートタイマーもうまく活用した雇用をすればよかった。
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立地など開業形態は多種多様なので参考になるかどうかは人それぞれですが、他にも色々ありますので、また随時紹介していきたいと思います。