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診療所新規開設時の行政手続きについて

2021.01.11
開業をお考えの方

開業・診療所の開設に伴い様々な行政手続きや届出が必要になります。

個人の先生が新規開業の際に提出しなければならない届け出についてですが、

 

〈税務署〉

・「個人事業の開業・廃業等届出書」①

・「所得税の青色申告承認申請書」②

・「給与支払事務所等の開設届出書」①

・「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」③

・「青色事業者専従者給与に関する届出」(配偶者等を雇用する場合)②

 

これらを所轄の税務署・税事務所等に提出する必要があります。

原則として、①は開業一ヶ月以内に、②は二ヶ月以内の提出を要します。

また、③は提出した場合、その月の翌月に支払う給与から適用されます。

期限を超過した場合、適用開始が翌年になってしまいますので気を付けるようにしましょう。

また、③を開業月に提出した場合、開業月に支払う給与に対応する源泉所得税は翌月10日までに納付を要する点に注意が必要です。

(例:8月に開業し諸届提出、給与支払いを行った場合は8月分の給与に対応する源泉所得税を9月10日までに納付しなければなりません。)

 

診療所開設に伴い税務以外にも下記の対応が必要となります。

 

〈保健所〉

・診療所開設届出書…診療所を開設するために必要です。

(事前相談や、予約が必要な場合もあり、様々なチェックが入る場合もあるため、実際の稼働よりも相当の余裕をもって窓口相談されることをお勧めします。)

・エックス線装置等設置届出…パノラマ・CT・セファロなどのエックス線装置の新設などに伴い必要になります。

 

〈地方厚生局〉

・保険医療機関指定申請書…保険診療を行う場合に必要です。提出締日が決まっており、期限超過すれば保険診療の開始日が一ヶ月遅くなるため注意が必要です。

・診療料の施設基準等に係る届出書…一部の治療について、人員・設備が診療の基準を満たしているかどうかや点数の算定等の為に必要となります。

 

〈市区町村〉

・各種医療機関指定申請書…保険医療機関や居宅サービス事業者等の認定に必要です。

 

〈医師会〉

・入会申込書…入会する場合には必要となります。

・医療賠償責任保険加入…医療行為に基づく損害賠償事例となった際に保険金が支払われます。

 

その他

・労働保険設置届・保険関係成立届・概算保険料申告書… 労働基準監督署宛

・雇用保険適用事業所設置届・雇用保険被保険者資格取得届…公共職業安定所宛

・歯科医師国保

・健康保険と厚生年金保険の新規事業現況書…職員が五名以上になった場合必要となります。(任意加入も出来ます。)(社会保険事務所)

 

各種行政手続き、提出には期限があります。

漏れのないように注意して提出しましょう。