設備投資の方法 ~現金購入?割賦購入?それともリース?~
設備投資をする場合、購入の方がいいのか?それともリースの方がお得なのか?と悩まれる先生も多いと思います。
まずよく聞かれるのは、購入の場合、一括で支払う場合と分割で支払う場合どちらの方が税務上有利なのかという質問です。答えとしては税務上の処理は基本的に同じです。一括払いだろうと分割払いだろうと購入したことには変わりないので、その設備を資産計上し、減価償却として少しずつ経費化していく処理となります。違うところと言えば分割払いの場合は分割手数料がかかりますので、その手数料は経費となりますが、総額でみると結果的にその分キャッシュは多く出ていくことになります。一方、一括払いの場合は最初に多額のまとまった資金が必要となりますので、ご自身の資金繰り状況によってどちらにするか決められるといいでしょう。
では、購入がいいのかリースがいいのかということですが、特徴としては下記があげられます。
【購入の場合】
・自分のものになる
・自由に下取りや売却、入替ができる
・新しい機器がでても、資金がなければ買換えが困難(場合によっては借入が必要となる)
・償却資産税や保険料等ランニングコストがかかる
【リースの場合】
・自己所有にならない
・一般的にリース料総額は購入の場合より高く、再リースを繰り返すと割高になる
・リース会社が償却資産税や保険料等を負担するためランニングコストがかからない
・一般的に途中解約ができないケースが多い
・リース期間が終了すれば新しい機器に変えることができる
よってポイントは、「資金繰りとしてはどうか」と「その設備をどのくらい使い続けるか」ということだと思います。もし一度にまとまった資金を用意できない場合は、分割払いにするか、借入するか、もしくはリースにするかを選択するしかありません。またその設備が数年でモデルチェンジするものだったり、進化の可能性が高い機器の場合は、リースの方がいいとも言えます。
設備投資は医院経営に大きく影響するものですので、自分の資金の状況とその機器の特性等から慎重に検討することが重要です。