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リコール率アップの手法

2018.09.11
開業をお考えの方 開業中の方

経営を安定させるにあたって「リコール率」は重要な要素の1つです。また世の中的にも、高齢化に伴う口腔機能の維持・回復への重要性や若い人達の歯に対する美意識が高まっており「歯の予防」が重要視されつつありますので、なんとかこの流れを自院のリコール率アップにつなげたいものですね。

今回はリコール率をアップさせるポイントを紹介しますので、参考にしてみて下さい。

  • 予防の重要性を患者にしっかり伝える

 患者は治療が終われば満足してしまう傾向にありメンテナンスの大切さを理解していないことがほとんどなので、予防の重要性をきちんと説明することが第一です。そしてそれは口頭だけでは若干印象に残る程度になってしまいがちなので、図や絵を取り入れたパンフレットなど「持って帰れる資料」を使って説明すると、より説得力が増し理解も深まります。

 またその予防の重要性を患者へ働きかけるタイミングですが、患者としては「早く治したい。二度とこんなのはごめんだ。」と思って治療に来ているのですから、痛みが取れた2回目治療後あたりと治療完全終了時の2度にわけて説明するというのも効果的な方法の1つです。

  • 予約を確実に取るシステムづくり

 予防の重要性を説明した後は確実に予約をとってもらうように徹底しましょう。歯科衛生士を担当制にするのもおすすめです。そして、受付ではなくユニットサイドで次回の予約をとるようにすると、「担当歯科衛生士との約束」という意識が生まれリコール率も高まるのではないでしょうか。

 また、通常3か月ごとの予約が多いと思いますが、治療終了後の予約1回目はあまり間隔を空けずに1か月後にとることによって、メンテナンスの意識づけ・習慣づけを促すというのも1つの工夫です。

  • スタッフにもリコール対策の重要性を理解してもらう

 リコール率をアップするには、予約の前日に電話やメール等でお知らせをするなど細かなフォローも必要です。これらのすべてを院長1人ではとてもできません。患者だけでなくスタッフにも「リコールお知らせをすることで、定期的・長期的に通ってもらえる」=「歯の健康を維持できる」=「患者のためである」ということをしっかりと理解してもらうことが重要でしょう。特に昨今、電話やEメールだけでなく、ショートメールやLINE等のSNSの活用も有効的な手段ですので、それらを医院全体で取り組むことによって、リコール率アップにつなげたいものです。

執筆者:鈴木

愛媛県出身・立命館院卒
2007年 税理士法人イースリーパートナーズ入社