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勤務医時代にやっておくべき開業準備②

2025.08.18
開業をお考えの方

 開業すると、歯科医師としての治療だけでなく歯科医院の経営全般について自分が判断することが必要になります。そこで、勤務医のときにやっておくと良い開業準備として、「①スタッフについて」「②集患について」「③売上・収入について」を紹介しています。

 今回はその「②集患について」のお話です。

 勤務医時代に集患について考えることは、将来の開業を見据えたうえで非常に重要です。その勤務医時代に意識的に取り組むべき集患対策をまとめてみました。

● 患者とのコミュニケーション能力の向上

 集患の第一として既存の患者満足度の向上があげられます。まずは患者の話を丁寧に聞きわかりやすい言葉で説明するなど、コミュニケーションをうまくとり信頼関係を築くことが重要です。そしてそれが患者満足度につながり、リピートや口コミ等での紹介に結びつきます。よって、ただ担当患者の治療をするだけでなく、コミュニケーション能力の向上も意識して患者に向き合うことも必要なことだと思います。

● 人脈を広げる

 地域の歯科医師会や研究会に参加するなどして、他のドクターや医療関係者と交流を深めておくことも重要です。それにより情報交換ができ、また将来的に患者を紹介しあうこともありえるため、日ごろから良好な人間関係を築いておくことが大切です。

● 情報発信のスキルを磨く

 開業すれば医院の広告宣伝は、集患対策の重要なポイントとなります。そのためには勤務医時代にどのような宣伝方法が有効かなど情報収集をしておくのも重要です。また、例えばSNS等の活用を考えているのであれば、今のうちに色々機能等を使いこなしておくと、後々より宣伝効果が高い活用方法として役立つと思います。

● 開業候補地の調査

集患に重要な要素の1つは立地です。患者のターゲット層や開業エリアがある程度決まっている場合は、勤務医の間に現地調査や地域情報等を収集しておくといいでしょう。また、先輩開業医の医院に見学に行ったり話を聞いたりなどして、実体験を参考にさせてもらうのもいいかもしれません。

上記4つを紹介しましたが、まずは集患に関して意識を持つということが前提となります。将来開業した時のために勤務医時代だからこそできる経験もあると思いますので、その時期を大いに活用していただきたいと思います。