最低賃金の上昇
2025.01.06
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近年では最低賃金の引き上げの傾向にあります。雇用者は従業員の最低賃金以上の給与を支払う義務がありますので、これを下回ると、差額を支払う必要があるほか、違反に対する罰則が課せられます。そのため、最低賃金の引き上げがある際には、従業員の給与の見直しが必要になります。時給制の従業員に目が行きがちですが、月給制での従業員についても最低賃金を超えているかどうかについて、注意が必要です。
【時給の従業員の確認方法】
従業員の給与が最低賃金を超えているかどうかを判断するにあたり、時給で働いている従業員については、その時給が、各都道府県の最低賃金を上回っているかどうかで確認します。
【月給の従業員の確認方法】
月給の従業員については、最低賃金を超えているかどうかを判断するにあたり、月給から時給を算定する必要があります。その計算方法は以下の通りです。
月給額(基本給+諸手当)÷1ヶ月の所定労働時間
また最低賃金の対象となる時給を計算するにあたり、諸手当については、月給額に含まれる手当と含まれない手当があります。基本的には、毎月支払われる手当は月給額に含める必要があり、臨時で支給される手当については月給額には含めません。
〇時給の算定に含まれる手当
役職手当、資格手当、住宅手当
〇時給の算定に含まれない手当
所定外勤務手当(残業手当、早朝手当、深夜手当、休日手当)
皆勤手当、通勤手当、家族手当
このように、月給で働いている従業員については、時給が一目ではわからないようになっていますので、思わず最低賃金を下回っている可能性があります。最低賃金が上昇するタイミングで、従業員の給与が最低賃金を超えているか確認するようにしましょう。